コラム・世界史の基本事項編

 ◆地域区分と地理について
 ◆
時代について
 ◆
人種・語族・民族について
 ◆
表記法について
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◆地域区分と地理について

世界史での地理
 世界史の入試ではよく「どこ?」と聞かれ。基本的な世界地理の知識は不可欠です。中学・高校の時の地図帳を手元に置き、わからない地名や川・海・山脈などの地形名が出てきたら調べる癖を付けましょう。中国やアメリカ合衆国では省(黄、長といった川の名前やからの位置など漢字の意味をよく考えると覚えやすいです。)や州の名前まで聞いてきます。入試に出てきた地名はよく確認しましょう。地域ごとに白地図に書き込んでいくのもいいでしょう。

アジア
 大きく東、東南、南、中央、西、北の6地域に分けられます。東アジアは中国・朝鮮・日本をさし、極東ともいわれます。東南アジアはさらにビルマ・タイ・カンボジア・ヴェトナムなどの半島部とインドネシア、フィリピン、マレーシアなどの島嶼部の2つにわけられます。南アジアはヒマラヤ山脈の南面でインド近隣をさし、中央アジアはトルキスタン(今のウズベキスタンやタジキスタン近隣)などの内陸地帯をさし(広い意味ではモンゴル、チベット、南ロシアまで含める場合もあり)、西アジアはパミール高原の南西、アフガニスタン、イラン以西をさし中東とも呼ばれました。北アジアはアルタイ山脈以北のシベリアを主とする地域をさします。

ヨーロッパ
 ユーラシアのウラル以西の地域を指し、大きくはエルベ川を境に東・西に分けられるます。また地中海沿岸を南欧、デンマーク・ノルウェー・フィンランド・スウェ−デンを北欧とも呼びます。

アフリカ
 アフリカは東西南北の方位により分けられます。また、サハラ砂漠を境に以北はヨーロッパやオリエントの影響を受け、以南は大航海時代までどのようなところなのかよく知られておらず「暗黒大陸」とも呼ばれていました。

アメリカ
 大きく南北、または北中南と3つに分けられ、流入した移民にちなんで北部をアングロアメリカ、南部はラテンアメリカとも呼びます。

オセアニア
 大きく南北、または北中南と3つに分けられ、流入した移民にちなんで北部をアングロアメリカ、南部はラテンアメリカとも呼びます。

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◆時代について

西暦
 キリストの生年を1年(実際の生年は前4年〜前7年)とする。表記は紀元後をA.D.(主の年Anno Dominiの略)、紀元前はB.C.(before Christ)と略して数字のあとにつけます

世紀・千年紀
 西暦を数える単位で、100年ごとの年代区分のこと。たとえば西暦紀元1年から100年を1世紀、前300年から前201年を前3世紀という。20世紀は1901年から2000年で、2001年から21世紀になった。世紀の計算は入試の正誤問題での引っかけでも出るのでよく確認すること。千年紀は1000年ごとの年代区分のこと。

元号
 中国で漢代から使用された皇帝の交代または治世方針の改正の際に改元する年代。明から皇帝の交代毎に変わるようになりました(一世一元の制)。日本では645年を大化1年と定めたのが最初で、明治以降に一世一元にかわります。昭和、平成と言うのが元号。また中国では十干十二支(えと)を組み合えあせた60年周期の年代表記があり、戊戌の変の「戊戌」や辛亥革命の「辛亥」というのはこれに当たります。

時代区分
 歴史を古代、中世、近世、近代、現代と時代区分する方法。これは西洋史を元に作られたものなので中国などの他地域には当てはまらるとはかぎらない。また、その区分の境も明確でない。

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◆人種・語族・民族について

人種
 人種とは、身長・頭形・皮膚の色といった生物学上の特徴で人類の集団を分類するもので白色人種(コーカソイド)、黄色人種(モンゴロイド)、黒色人種(ネグロイド)にわけられます。

語族
 語族とは、同じ系統の言語を話す人間集団で分類し、世界史で出てくるものではセム語族(アッカド人、アムル人、アッシリア人、フェニキア人、アムル人、ヘブライ人やアラブ人など・・・)、印欧語族(アーリア人、イラン人、ギリシア人、ラテン人、ケルト人、ゲルマン人、ノルマン人、スラブ人など・・・)、他にはハム語族(古代エジプト)、ウラル語族(フン人、フィン人、マジャール人)、アルタイ語族(ツングース、モンゴル、トルコ人)シナチベット語族(中国、チベット、ビルマ、タイ)などがその区分にあたります。日本人は語族不詳(ほかにはシュメールエトルリアクレタ文明の民族海の民、朝鮮人(日本と朝鮮はアルタイ語族に近いという説もあります)も)です。

民族
 民族は、言語や宗教や社会的慣習など、文化的伝統を同じくする集団毎に分けられます。似たような意味合いで○○人、○○系という表現で書かれることもあります。

部族・氏族
 特定地域に集まった同じ人種、語族、民族の集団のことを部族といい、同じ祖先をもつ血縁関係の集団を氏族といいます。

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◆表記法について

中学歴史との名称の違い
 世界史をはじめて習ったときにまず感じるのは中学社会の歴史で出てきたベルサイユやルーズベルトと言う表現がヴェルサイユやルーズヴェルトと言う表現になっていることに違和感を感じるでしょう。これは世界史ではより現地の言葉の発音に近い形で表記しょうとしてるからで、BとV(例:バ・ビ・ブ・ベ・ボとヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォ)、CとT(例:チとティ)、DとG・J(例:ディとジ)なとど分けています。少しやっかいなことはヴェルサイユをベルサイユと書く(つまりVの発音をバ・ビ・ブ・ベ・ボと書く)のは許されますが、ベルリンをヴェルリンと書く(つまりBの発音をヴァ・ヴィ・ヴ・ヴェ・ヴォと書く)のは×になります。どれが正しい表記なのかをあげだすときりがないので、教科書や用語集にある表記で統一していってください。

名前の=や・
 人名や用語で=や・や-などは区切りを表し、日本語で例えるなら姓名の区切りみたいなものです。区切りがなくてもいいですが、勝手に区切りを作ったり(チャンドラ=グプタ)、変えたりすれば×になります。これも教科書や用語集にある表記で統一していってください。

同じ人物・用語で別のいい方がある
 アレクサンダー大王とアレクサンドロス大王、モヘンジョ=ダロとモエンショ=ダーロなど世界史では別のいい方がある人名や用語があり、参考書や教科書で表記が違う場合があります(参考書はまれに誤字の場合もあり) どちらで覚えるべきか悩むときは、教科書や用語集にある表記で覚えてください。

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