8.問題へのアプローチ

1.年号問題対策

年号暗記は必要?
 大学によっては年号そのものを聞いてくるところや年号そのものは聞いてこないが年号をヒントに解く問題を出すとか、年号はある程度は知っておいた方がいいと思います。問題集・過去問を解いていけばよく出る年号や必要・重要な年号が分かってくるので、出てきた年代や用語に関わる年代、同じ年号の出来事などをおぼえていってください。なかなか覚えられない年号がある場合は自分で語呂合わせを考えたり、語呂合わせの本から覚えやすい語呂合わせを見つけて覚えてください。

 また、流れを押さえて、同時代、横のつながりを押さえていればだいたいの年代は推測が可能です。たとえば古代インドの王朝ではアレクサンドロスの進入後の混乱に乗じてマウリヤ朝建国、大月氏から独立、2世紀の世界の地図からクシャーナ朝が、法顕の渡印の話からグプタ朝が、玄奘の渡印の話からヴァルダナ朝がだいたいいつの時代かわかります。(古代インド自体、ブッタの生没年の議論で100年の差があるなど、詳しい歴史の記録がないので、ギリシアや中国の記録が歴史史料となっています。この時代教科書で年代が世紀単位や〜頃と曖昧なのは詳しい歴史の記録がないからです。)ほかには、エカチェリーナ2世の治世の出来事からヨーロッパはもとよりアメリカ(武装中立同盟)や西アジア(クリミア半島進出)、日本(ラクスマン)までつかめます。こういう視点で世界史を見るて、思考することが重要です。

 センターに関して言えば年代はほとんど世紀(現代史で1930年代といった10年単位)単位で聞かれるので世紀単位で教科書や資料集の総合年表を見たり、過去問をといて確認していれば十分です。こまかい年号暗記はとくに必要ありません。

2.正誤問題対策

正誤問題は難しい?
 志望校の過去問を見て、正誤問題が多く出題されているなら、正誤問題になれておく必要があります。これは、問題文の文脈から空欄を埋めさせる問題よりは、正誤問題の方がより正確な歴史事項の順番や意味をきかれ、また、問題の随所に受験生をひっかけるトラップが仕掛けられているからです。 

正誤問題の対策?
 では対策はどうすればいいか・・・。センター対策の問題集・私大の正誤問題集(山川の『世界史B正誤問題集』など)・過去問などの問題を解いて慣れてください。問題をこなしていくうちに、どういうところが問題になりやすいか、どういうところでひっかけてくるかがつかめてきます。

  正誤問題で注意してみるところは・・・
  年号・世紀などの時代
  国名・地方などの地域名
  歴史事項の順番
  似たような歴史事項
  限定・因果関係などの日本語表現

 です。特に、5.は「全て〜」「〜のみ」などの限定表現は例外がないか考え、「〜から」「〜契機に」などの原因・結果の表現は、原因・結果が逆になってないかどうか考えてください。

 なお、センター試験など正誤問題しか出さない大学を受ける場合も、まずは、上で書いた空欄補入型の問題集をやってください。なぜなら、正誤問題の問題集だけでは、歴史の流れはつかめないし、その流れの理解なしには正誤問題を解くのは難しいからです。

3.ビィジュアル問題対策

地図問題の対策
 センターでも都市の場所や国の領域を選ばせる地図問題がよく出ています。地図に関しては日頃から教科書や資料集の地図をよく見ていくこと。できれば白地図(HP内に略地図の白地図があるので利用してください)に勉強してきて出てきた地名や国の領域を書き込んでいくと効果的です。

写真や絵の問題の対策
 問題に写真や絵を使う場合でもただの資料で設問とは関係ない場合もありますが、写真や絵そのものが何かを問う問題もあります。日頃から教科書や資料集の写真や絵をよく見ておいてください。

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